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2024/08/30

変動計算書について

変動計算書について

医療1課の大塚です。

まだまだ暑い日が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

 


今回は変動計算書について、とても簡単に説明したいと思います。

一般的に経営を把握するため最も重要かつ基本的な財務諸表として、貸借対照表と損益計算書があります。

貸借対照表は企業の経済活動をストック面から表したもので、ある時点の財政状態を明らかにするものです。

損益計算書は企業活動をフロー面から表したもので、一会計期間の収益と費用を明らかにするものです。

 


では、変動損益計算書とは何でしょうか?似ている名称の損益計算書と比較してみます。

・損益計算書 

売上から売上原価を控除して売上総利益を出し、そこから販売費等の経費を控除して経常利益を出すもの。

・変動損益計算書

費用を売上の増減に応じて増減する変動費と売上の増減に関係なく発生する固定費に分け、売上から変動費を控除して限界利益を出し、その限界利益から固定費を控除して経常利益を出すもの。

※変動費は収益の変動とともに増減する費用(原材料費など)

※固定費は収益が変動しても増減しない費用(人件費や地代家賃、光熱費など)

 


変動損益計算書で何が分かるのか?

①限界利益(率)が分かる。限界利益(率)が分かると収益の変動によってどれだけ利益が変動するのかを判断できる。

※限界利益は売上高-変動費

※限界利益率は限界利益÷収益×100 高ければ高いほど収益性がある。

②どれだけ固定費が減少すればどれだけ利益が出るのかが分かる。

③損益分岐点の把握にも役立つ。

 

簡単に※を基準に上記①から③を表にしてみました。(売上が変わっても変動費率、粗利率、固定費は変わらないものとします。)

            ①売上が倍になると・・・      
売上 1,000       売上 2,000        
  変動費 200 20%     変動費 400 変動費も倍になり    
  限界利益 800 80%     限界利益 1,600 限界利益も倍に…    
  固定費 500       固定費 500 固定費は変わらないので    
  利益 300       利益 1,100 利益は800増加することが分かる  
                       
②固定費が100減少すれば(させることができれば)     ③損益分岐点 利益が0の時の売上は・・・    
  売上 1,000 変わらず     売上 625        
  変動費 200 変わらず     変動費 125        
  限界利益 800 変わらず     限界利益 500 固定費と同額    
  固定費 400       固定費 500 変わらず      
  利益 400 利益が100増加する   利益 0        
                       
            限界利益率80%の場合、売上は      
            500÷80%=625        

 


まとめ

経営者の方は総合的な収益力を表す経常利益をいかに上げるかを日々考えられているのではないでしょうか?

変動損益計算書は収益と費用の変動要因を分析することができ、利益向上やコスト削減に向けた意思決定に役立ちます。

利益を上げるためには純売上高を上げる、限界利益を上げる、固定費を下げる、変動費を減らすといった方法等がございますが、

変動損益計算書の活用により、業績判断やこれらのきっかけになれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

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