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2024/09/02

『リンク』を楽しむ

『リンク』を楽しむ

“成長とリンクする”を社名由来とするこちらに中途入社で早3か月、医療チームのMです。転職活動で7~8社検討した中、社名が秀逸、と印象的であったことを記憶しています。この『リンク』という言葉は、「結ぶ、つながる」を意味し、

弊社HPリンクはこちら⇒https://www.tsurutax.com/

といった具合に、インターネットが普及した今ではすっかりお馴染みですが、軽快で前向きな響きがあります。

会計事務所業界では働きながら資格取得を目指す人も多く、私自身もその一人です。「モチベーション維持するのは大変だと思うけど、勉強してて楽しい瞬間ってある?」などと周りから聞かれることが時々あります。10年前、最初に勤めた会計事務所の所長からこの問いかけがあり、「勉強の知識と実務経験が『リンク』する瞬間が楽しい」と答えたのを思い出します。会計事務所業界に入る前、とある地方の百貨店で販売員として7年勤めており、この小売業での経験がしばしば知識とリンクして、なるほど分かった!となる瞬間がありました。

 

経験↝知識

たとえば、会計科目の簿記論・財務諸表論で登場する「売価還元法」。これは、棚卸資産の評価方法のひとつで、名称にもある通り“売価”に着目して期末棚卸資産を評価する方法です。これ以外の「個別法」「先入先出法」「総平均法」「移動平均法」「最終仕入原価法」は、すべて商品の“仕入れ値”に着目します。「売価還元法」は受験上は出目が低い論点らしくテキストの後ろのほうに登場していました。そのため、これを習うまでは、自身の経験した「棚卸」では、売り場の商品の値札の金額と数を一覧にしていて、いちいち仕入れ値を調べたりしていなかったけど変だなぁ、と知らぬ世界の話を聞いているような気持ちでした。「売価還元法」の論点を習ったときの、これだ!と腑に落ちた瞬間は忘れられません。

 

知識↝経験

一方で、知っていたらもっと良い仕事ができただろうな、と思うこともあります。絵画や掛軸などの美術工芸品売り場に所属していたときのことです。あるとき、閉店間際に掛軸を買いに来られたお客様がいました。海外に行くので、現地でお世話になる人へのお土産として日本的なものを持っていきたい、とのことで、なんと3本の掛軸(合計約30万円)をお買い上げいただきました。お客様には「とても良いものが見つかって良かった」とお言葉を頂き、喜んで頂けたことが嬉しかったのはもちろん、1日の終わりに自分の月給を上回る売上が上がったぞ、と達成感もひとしおでした。

その後、消費税法の「輸出物品販売場における輸出免税」の論点を勉強し、はたと気が付いたのです。あのお客様は日本の方だったけれど、手続きをすれば消費税を免税にできたのだと。「輸出物品販売場」は家電量販店や百貨店など免税手続カウンターを設置している店のことです。外国人旅行者等が一定の要件を満たして購入した場合に消費税免除、すなわち店側では輸出免税売上となります。“爆買い”の影響で外国人旅行者だけに限った話のようにとらえがちですが、海外旅行などで日本から出国する居住者に販売した場合も要件を満たせば輸出免税となります。(詳細は末尾の国税庁HP抜粋を参照。)あのときの自分が知っていれば、消費税率5%時代でしたので、30万円の商品に係る15,000円弱の消費税が免税に、お客様にプラスアルファの接客ができたかもしれません。

 

8月税理士試験が終わり、束の間の休息、また9月から次の8月本番に向けてのカリキュラムが始まります。さて今度はどんな『リンク』があるだろう、と気持ち新たなこの季節です。


 

(国税庁のHP[令和5年10月1日現在法令等]より抜粋)

No.6555 海外旅行者が出国に際して携帯する物品の輸出免税

海外旅行などで日本を出国する居住者(以下「海外旅行者」といいます。)が出国の際に携帯する物品について次のすべての要件を満たす場合には、免税(輸出免税)となります。

免税となるもの
(1)その物品が輸出物品販売場(免税店)で購入したものであること。

(2)その物品が渡航先における贈答用として出国の際に携帯し帰国もしくは再入国に際して携帯しないことの明らかなものまたは渡航先においてその海外旅行者が2年以上使用もしくは消費するものであること。

(3)その物品の1個当たりの対価の額が10,000円を超えるものであること。

(4)(2)の要件を満たすものであることにつき、海外旅行者が作成した誓約書(海外旅行者が出国に際して携帯する物品の購入者誓約書)を輸出物品販売場を営む事業者が保存すること。

(5)海外旅行者が輸出したことにつき税関長が証明した「輸出証明書」を輸出物品販売場を営む事業者が保存すること。

なお、この取扱いにより消費税が免除された物品を携帯して出国した海外旅行者が、出国から2年以内にその物品を携帯して帰国または再入国した場合は、特別な場合を除き、その海外旅行者にその物品を販売した事業者について免税が取り消され、当該事業者から消費税を徴収することになります。

↓リンクはこちら↓

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6555.htm


 

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