2009/08/07
節税ネタ・・貸倒損失について
2009年08月07日
1 不良債権を貸倒にする
せっかく売り上げたのに、得意先から代金を回収できないいわゆる不良債権を抱えていても何にもなりません。
回収努力をして少しでも回収できればよいのですが、それができない場合は早期に貸倒損失として費用にして節税します。
税法では、どの時期に貸し倒れとすることができるかの要件を具体的に定めています。
☆法律上の貸倒
法令の規定や関係者の協議により、債権が切り捨てられた場合・・切り捨て額を損失にできる。
☆法律上の貸倒
債権放棄した場合・・債権放棄額を貸倒損失に出来る。
(注)債権放棄を書面で行う必要があり、貸倒損失に出来るのは通知した日を含む事業年度になります。
☆事実上の貸倒
債務者に支払能力がない場合・・債権額を貸倒損失にできる
(注)支払能力がないことが客観的にわかるようにする必要がある。
☆形式上の貸倒
取引停止後1年以上経過した場合・・1円を残して貸倒損失にできる。
☆形式上の貸倒
取引費用が債権額をオーバーする場合・・1円を残して貸倒損失にできる。
★注意点
● 債務者との取引停止後1年以上経過したことにより貸倒損失が認められるのは、
その債務者と継続的取引があった場合の売掛債権に限られます。
たまたま行った不動産の売却に係る債権について貸倒損失を計上することはできません。
● 連帯保証人となっていため債権者から債務の履行を求められた場合には、
その保証債務を履行した後でなければ貸倒損失は認められません。