リスクマネジメント
2022/06/10
毎年値上げの火災保険 ~火災保険料を下げるためのポイントを解説!~
お読みいただきありがとうございます、リスクマネジメント事業部です。
私たちは日ごろから法人資産・個人資産をいかに守り、増やしていくかを支援させていただいております。
本日のテーマは、損害保険です。
その中でも火災保険に焦点を当てて、保険料の削減のポイントを解説します!
保険料の削減のポイント
昨今、温暖化の影響からか自然災害が増え火災保険金の支払いが多くなりました。
それに合わせて、保険会社の収支も悪化し毎年のように火災保険料が値上げになっています。(それだけ、皆様に保険金をお届けできているという事の裏返しではありますが。)
「保険料負担が重くなる中で、少しでも保険料を削減するにはどうすればいいのか?」
すぐに効果が出る、実践的なポイントを解説します!
先ずは、保険料を下げるためには、
① 安い保険会社に乗り換える。
② 経営に影響のない範囲で補償内容を削減する。
このような方法が考えられます。
①については単純な話ですので、本コラムでは②について解説します。
経営に影響のない範囲で補償内容を削減する。
具体的には、以下の2点です。
・過度な補償の削減
・わざわざ保険に頼る必要のない補償の削減
1つずつ解説していきます。
ポイント①
過度な補償の削減:補償額に差をつける!
基本的に火災保険はこのような時に支払いがされます。
・火災、落雷、破裂、爆発
・風災、雹災、雪災
・物体落下・衝突、給排水からの漏水
・盗難
・水災
・電気的機械的事故
⇒(例)過電流、ショートで設備が故障。
・不足かつ突発的な事故
⇒(例)台車で荷物を運搬中に、自社の自動ドアにぶつけ破損。
上記を踏まえ、自社建物・設備の被害想定を、以下の様に考えた場合はどうでしょう。
~前提条件~
建物:5千万円
設備什器:2千万円
【火災】
全焼、全損となる可能性あり。
【風災、雹災、雪災】
台風で、建物と設備什器が全損となることは想定していない。
【水災】
本社住所を自治体のハザードマップで浸水予測を確認したら1メートルだった。
多少被害は出そうだが、全損まではいかないだろう。
【物体落下・衝突、給排水からの漏水】
【盗難】
【電気的機械的事故】
【不足かつ突発的な事故】
そもそも、比較的細かな事故を想定しているので全損の可能性は低いだろう。
これらを踏まえて、実際に補償額に差をつけてみましょう。
火災:7千万
風災、雹災、雪災:3千万
水災:3千万
物体落下・衝突、給排水からの漏水:1千万
盗難:1千万
電気的機械的事故:1千万
不足かつ突発的な事故:1千万
これだけで、全ての補償を7千万円にした場合と比較して、10~15%保険料が下がる可能性があります!!
すべてのリスクを同額で補償する必要はありません。
ポイント②
わざわざ保険に頼る必要のない補償の削減:臨時費用保険金補償特約を外してみる!
臨時費用保険金補償特約とは、例えば事故が発生し100万円の損害があった場合、保険会社からの支払保険金が100万円+α(一般的に損害額の30%)となる特約です。
この特約のざっくりとした意図としては、
「火災の時には修理費用以外にも色々と費用が掛かると思うのでプラスαで払いますね。」といった特約です。
これは、基本的に何も言わなければ勝手についた状態で契約されます。
ですので、気にした事ない方がほとんどかと思います。
少し考えてみてください。
「べつに損害額+αで保険金が支払われなくても、経営には影響ない。」のであれば、外すことを検討してはどうでしょうか。
この特約を外すだけで、20%程度保険料が下がる可能性があります!!
ポイント①、②を実践するだけで火災保険料が年間30%程度削減できるかもしれません。
保険会社によって、違いがあるかとは思いますが、すぐに効果の出るアイデアですよね。
是非、実践してみてください!
本件含め、その他保険の最適化をご希望の場合は、是非お気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。