2024/08/16
中小企業M&Aによるトラブルが相次ぐ!? M&Aで注意すべきポイントとは…
こんにちは。税務1課の吉田です。
突然ですが、中小企業M&Aに伴うトラブルが相次いでいるという話をご存知でしょうか? 悪質な買い手に関する報道が一部メディアで取り上げられ、世間の注目を集めたことで、中小企業庁も警戒を強めています。
今回は、M&Aによるトラブルを避けるために、売り手と買い手の双方が注意すべき主なポイントをご紹介します。
売り手側の注意点
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経営者保証リスク
M&A成立前に、既存の取引金融機関と経営者保証解除について相談することが重要です。最近は、金融庁の後押しもあり、経営者保証の解除が進めやすくなっています。将来的にM&Aを検討している経営者の方は、早めに保証解除の手続きを進めておかれることをお勧めします。
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価格交渉リスク
M&Aは、多くの経営者にとって一生に一度の経験です。M&Aの仲介者やアドバイザーに任せきりにせず、ご自身で調べたり、必要に応じてセカンドオピニオンとなるM&Aアドバイザーに相談することをお勧めします。
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税務リスク
M&Aにおいて税務リスクは避けられません。特に株主が高齢の場合、将来的な相続に伴う税金を見据えた最適なM&Aスキームを検討することが重要です。
買い手側の注意点
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企業価値の過大評価リスク
買収後に売り手企業の業績が悪化するリスクを十分に考慮した評価が必要です。また、競合する買い手が複数いる場合、買収価格が高騰することもあるため、特に注意が必要です。
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デューデリジェンス(買収監査)リスク
デューデリジェンスを専門家に依頼する際には、相応の費用が発生しますが、不十分な調査の結果、買収後に予期しない事実が判明するケースもあります。多少の費用をかけてでも、納得がいくまで徹底的に調査することをお勧めします。
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買収資金調達による財務悪化リスク
買収の話が売り手とまとまったものの、最終的に買収資金の調達ができず、破断となるケースも少なくありません。また、資金調達が成功しても、その資金調達額が大きい場合、買い手自身の財務指標に悪影響を及ぼさないかについても注意を払う必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 今後M&Aを検討される方、あるいは現在進行中の方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
最後に、弊所では税務に精通したM&Aコンサルタントがお客様のM&Aニーズに対するサポートをしております。セカンドオピニオンやデューデリジェンスなどの幅広いご依頼にも対応しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。