2016/02/12
新入社員を採用することの意味
皆様こんにちは!
今日は、金融機関の方とお会いする機会があり、会話の中で、最近の新入社員の方たちの特徴の話になりました。
要旨はざっくりこんな感じです。
①しっかり:入社前に資格等を取得し、準備万端
②見切りが早い:駄目だと思ったらすぐ冷める
一方、毎年、日本生産性本部が、その年の新卒入職者の特徴や就職・採用環境の動向などについて調査研究を実施し、命名を行っています。平成27年度新入社員の特徴とタイプは以下のとおりです。
『平成27年度 新入社員のタイプは「消せるボールペン型」
見かけはありきたりなボールペンだが、その機能は大きく異なっている。見かけだけで判断して、書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を活用しなければもったいない。ただ注意も必要。不用意に熱を入れる(熱血指導する)と、色(個性)が消えてしまったり、使い勝手の良さから酷使しすぎると、インクが切れてしまう(離職してしまう)。』
もちろん、全ての新入社員が、上記の特徴にあてはまるわけではないのですが、金融機関の方がおっしゃっていた特徴と、日本生産性本部が記載している特徴はなんとなく、器用・使い勝手がいい(しっかりしている)反面、不用意に指導すると退職する(すぐ冷める)、と似ている感じを受けました。
また、下表は、新入社員の入社半年後の意識変化の調査を目的に、日本生産性本部が2015年12月に発表したアンケート結果の一部です。
上記から言いたいことは、下記のことです。
①(グラフから)年度によってばらつきはあるものの、会社への忠誠心(ここではガムシャラに働こう、の意味)は確実に薄れてきている
②人には個性あり、年度毎に一つの特徴で決して片付けられてないが、おそらく、グラフのような形で見切りが早い新入社員が徐々に増加している
鶴田会計も毎年、新入社員の方々数名に入っていただき、会社との一体感を感じてもらい、長く在職してもらうような取り組み(ある意味、試行錯誤ですが)をしていますが、やはり実際に新入社員に接していかないと、上記グラフのような変化に気づかない可能性があります。
特に中小企業では、人が途絶えるという現象がよく起こりがちです。(例:30代、40代が若手、下はいない)こうした企業が次に若手を採用しても、自分たちの昔の感覚で指導してしまい、グラフのような変化が起こっていることに気づかないまま退職者を生み出してしまう、という結果に繋がってしまいます。その状態が続くと、変化や隔たりがさらに大きくなってしまい、結局、どんどん売り手市場になっていく状況下で若手が全く寄り付かない会社、組織が硬直化してしまう会社、新しい発想がなくなってしまう会社となってしまうでしょう。
無理をしてでも、新入社員を採用し続け、教育し、変化を感じとりながら若返りを図り、若い考えを取り入れ、自分たちも変化しながら組織を活性化し続ける、言うのは簡単で本当に難しい課題ですが、現在も私たちは取り組んでいます。
鶴田会計 森